自宅サロンを開くには〜リラクゼーションサロンの開業〜

リラクゼーション業界で働くセラピストさんにとって
自宅サロンの開業は誰もが一度はもつ夢ですよね。

そんな自宅サロンの開業は
簡単に見えて、実際やってみると意外に大変なものです。

ここでは、自宅サロンを開業する前に知っておきたい
事前知識についてお伝えします。

自宅サロンの種類

「自宅サロン」と一言で言っても
業種によって様々な種類のサロンができます。

ぶっちゃけ、自宅で開業するサロンですから
あなたが自分の知識と技術でできることで
それを必要としてくださるお客様がいらっしゃれば
誰にだって自宅サロンを開業することができます。

まずは、現在世の中にある自宅サロンを
業種別にひとつずつ見ていきましょう。

  • トリートメント系サロン
  • 美容系サロン
  • メンタル系サロン
  • 健康系サロン

トリートメント系サロン

恐らく、このページを見ている方の中では
もっとも多くの方が興味があるのが
トリートメント系サロンだと思います。

トリートメント系サロンは
ボディーケアやフェイシャルケア、フットケアなど
お客様の身体や顔に直接触れることで
肌や体のお手入れを手助けすることが目的です。

トリートメント系サロンの特徴

  • ボディーセラピスト、フェイシャルセラピスト、フットセラピストなどが開業
  • 身体や顔に直接触れてお手入れする
  • トリートメントベッドが入る広さの部屋が必要
  • 化粧品や健康関連グッズなどの販売を伴う場合が多い

美容系サロン

トリートメント系サロンの次に
多くの人が興味があるのが美容系サロンです。

美容系サロンは
ネイルアートやまつ毛エクステ、エステなど
お客様の美容に関わる施術を行うことが目的です。

美容系サロンの特徴

  • ネイリスト、アイリスト、エステティシャンなどが開業
  • ネイルアートやまつ毛エクステ、エステの施術を行う
  • 施術に必要な機器が置ける広さの部屋が必要
  • 化粧品や美容関連グッズなどの販売を伴う場合が多い

メンタル系サロン

自宅サロンで最近徐々に増えてきている
ちょっと新しいのがメンタル系サロンです。

メンタル系サロンは
カウンセリングやヒーリング療法を使って
お客様の心の悩みに対してアドバイスをすることが目的です。

メンタル系サロンの特徴

  • カウンセラー、ヒーラー、心理療法士などが開業
  • カウンセリングやヒーリングなどの心理療法をする
  • 静かで閉鎖されたプライベートな空間が必要
  • カウンセリング関連グッズなどの販売を伴う場合が多い

健康系サロン

あまり知れられいませんが、自宅サロンの中でも
一番気軽に始められるのが健康系サロンです。

健康系サロンは
温熱ドームや電磁治療器、よもぎ蒸しなどの健康器具を
お客様にご紹介して体験していただくことが目的です。

健康系サロンの特徴

  • 健康グッズの販売員や代理店契約者などが開業
  • 温熱ドームや電磁治療器、よもぎ蒸しなどの健康器具を体験する
  • 健康器具を設置できる広さの部屋が必要
  • 体験した健康器具や関連健康グッズなどの販売を伴う場合が多い

自宅サロン開業に資格は必要?

自宅サロン開業に必要な資格については
インターネット上でも多くの情報が出回っています。

しかし、そのほとんどが
資格取得をさせることで経営しているスクールによる
資格詐欺の様な内容ばかりです。

ここでは、15年以上にわたって
180名以上のセラピストを排出して
多くの自宅サロンオーナーを育ててきた私たちが

自宅サロンを開業するために、本当に必要な資格を
あなた自身が判断できるように
自宅サロン開業に関係する資格をご紹介します。

民間資格と国家資格

自宅サロン開業に必要な資格には
民間資格国家資格があります。

■国家資格とは■

国家資格とは、国の法律に基づいて、各種分野における個人の能力、知識が判定され、特定の職業に従事すると証明される資格。法律によって一定の社会的地位が保証されるので、社会からの信頼性は高い。

『国家資格の概要について』文部科学省ホームページより

文部科学省のホームページにもある通り
「国家資格は民間資格より信頼できる」
と勘違いされやすいですが
これは全てが本当ではありません。

 

例えば「英検」や「漢検」は民間資格です。

多くの技能検定系の国家資格は
元々は民間資格として始まった資格を
国が国家資格として認定したものです。

ですから、国家資格の全てが
国によって認定運営されているわけではありません。

 

自宅サロンを開くのに必要な資格にも
業務内容によって、民間資格が必要な場合と
国家資格が必要な場合があります。

ここからは、自宅サロン開業に必要な
民間資格と国家資格についてご紹介します。

自宅サロン開業に必要な民間資格

まずは、民間資格について見ていきましょう。

■民間資格とは■

民間団体や企業が独自に基準を設けて試験を行い認定する資格です。
法律による規制がないため、社会的な評価はほとんどないものや、TOEICなど国際的な基準によって認定される資格(ベンダー資格)や、社外では通用しない社内資格(内部資格)など、さまざまな資格が含まれます。

資格情報サイト『資格取得しちゃお!』より

先ほども例に出しましたが

英検は、公益財団法人 日本英語検定協会によって
漢検は、公益財団法人 日本漢字能力検定協会によって
それぞれ民間団体が認定運営しています。

前述の情報サイトでも紹介されたTOEICも
一般財団法人 国際ビジネスコミュニケーション協会によって
認定運営が行われています。

 

この様に、民間資格の多くは技能検定資格で
ある一定の技能や知識があることを証明するものですが
リラクゼーション業界では少し違います。

 

世の中の資格を、その資格内容で分けた時
業務独占資格名称独占資格に分けられます。

●業務独占資格

弁護士、公認会計士、司法書士のように、有資格者以外が携わることを禁じられている業務を独占的に行うことができる資格。

●名称独占資格

栄養士、保育士など、有資格者以外はその名称を名乗ることを認められていない資格。

『国家資格の概要について』文部科学省ホームページより

例題に挙がっているものは全て国家資格ですが
一般的に自宅サロン開業に必要だと言われる資格は
ほとんどが名称独占資格の民間資格です

 

例えば、ドリームヒントで取得できる民間資格の場合

WATEC世界アドバンスセラピー認定試験機構
アロマリメディアルセラピスト資格を取得すると
「WATEC認定アロマリメディアルセラピスト」と言う
名称を使用することができます。

リメディアルセラピー自体は、日本では国家資格ではありませんので
リメディアルセラピーについて学んで技術を習得していなくても
誰でも勝手に「リメディアルセラピスト」と名乗ることは可能です。

しかし、リメディアルセラピーについて
確かな知識と技術を習得している証明として
「WATEC認定アロマリメディアルセラピスト」と名乗ることで
新規のお客様からもある一定の信頼を得ることができます。

 

ただし、これらはあくまで民間資格です。

特に、できたばかりの民間資格の場合
認定試験制度が曖昧だったり、試験内容が統一されていなかったりと
資格試験そのものの質に問題がある場合も少なくありません。

お客様の身体に触れることを生業としていくセラピストにとって
資格の有無よりも、常に学び続ける姿勢の方が
ずっと重要だとドリームヒントでは考えています。

自宅サロン開業に必要な国家資格

セラピストになるには」でもご紹介していますが
基本的に、セラピストになるために国家資格は必要ありません。

しかし、自宅サロンの中でも
美容系サロンを営業する場合には
美容師資格や医師・看護師資格が必要な場合があります。

美容師資格が必要な美容系サロンの業務

  • 顔剃り
  • まつ毛エクステ
  • まつ毛パーマ
  • アートメイク
  • ネイルケア、ネイルアート(任意)

医師・看護師資格が必要な美容系サロンの業務

  • レーザー脱毛
  • ケミカルピーリング

2017年7月現在、ネイリストや光脱毛には
国家資格は必須ではありません。

しかし、こうした法律的な縛りは
日々起こる事故や訴訟などの事例から
近い将来に何らかの国家資格が必要になる可能性もあります。

特に美容系サロンでの施術は
健康を害する可能性のあるギリギリのものも多く

また、現在は美容機器であっても
将来的に医療機器の認定をされてしまうと
その時点から医師や看護師の資格がなければ
サロンではその機器自体を使用することができなくなります。

美容系サロンに限らず、国家資格の必要性の有無は
自宅サロンオーナーとして、常に最新の法規制や
よくある事故や消費者問題について、知っておく必要があります

賃貸物件やマンションでもサロンを開業できるのか?

これまで多くの自宅サロンの開業や集客に
携わってきましたが、そのほとんどが一軒家で開業されていました。

しかし、賃貸物件を借りて営業したり
マンション住まいでもサロンを開業することが可能です。

ここでは、こうした集合住宅での開業・営業の際に
気をつけたいポイントをご紹介します。

営業目的での物件使用の可否を確認する

賃貸物件の場合、立地や建築基準法など
営業目的での使用が禁止されている場合も少なくありません。

また、新たに不動産屋さんで物件を探す場合
担当の営業さんは貸すために必死になって
大家さんに交渉してくれたりしますが

営業目的で借りる場合は、他の住民との関係など
何かと大家さんの協力が必要な場合も少なくありませんので
借りる時点で無理強いするのはオススメしません。

その他、以下の点を確認しておくと安心です。

営業目的で借りる場合のチェックポイント

  • 住所を営業所として登記可能か
  • ホームページやチラシに住所掲載は可能か
  • 看板掲示は可能か
  • 余分に借りられる駐車場はあるか

ご近所づきあいを大切にする

賃貸物件やマンションでのサロン開業の場合
なかなかご近所づきあいをする意識が無いと思います。

特に、自宅とは別に賃貸物件を借りて開業する場合
営業時間以外はいませんので、ご近所さんにお会いする機会も
あまり無いかもしれません。

でも、少し想像してみてください。

もし、あなたが住んでいるマンションの一室に
日によって色んな人が出入りしているのを見たら
不安になったりしますよね?

 

これまでに、ドリームヒント出身のセラピストさんの中にも
自宅マンションや賃貸アパートで
営業許可をとって自宅サロンを始めたのに

1〜2年で他の住民から苦情が出て
協力的だったオーナーさんでも説得しきれずに
結局はサロンを閉店するしかなくなった方が
何人もいらっしゃいました。

 

共同住宅の場合、オーナーさんがOKでも
他の住民からの反対で営業できなくなるケースは
全国的にもよくある問題です。

セラピスト自身は住んでいなかったとしても
管理組合や町内会などにできるだけ顔を出すなどして
ご近所さんからの理解を得ることも大切です。

自宅サロンには開業届けは必要ない?

自宅で開業する場合
開業届けを出さない方が多くいらっしゃいます。

でも、本当に稼げる自宅サロンにしていきたいのなら
開業届けはしておくことをオススメしています。

自宅サロンの開業届けは確定申告するため

まず、自宅サロンで開業届けを出すのは
その後、1年分の収入について確定申告をするためです。

■確定申告とは

個人事業での確定申告とは、1月1日~12月31日までの1年間の会計結果を「確定」し、翌年の2月16日~3月15日の間に国へ「申告」することを言います。

情報サイト『個人事業主メモ』より

一般的に、事業主としての確定申告は
専業の場合でも年間の所得(収入)が38万以下の場合は
確定申告の必要はありません。

自宅サロンは白色申告で十分?!

個人事業主としての確定申告には
青色申告白色申告の2種類があります。

白色申告は、簡単な帳簿づけでOKですが、青色申告に適用される特典が適用されません。
白色申告は、個人事業を始めて間もない方や、所得が少ない方が選択する傾向にあります。

青色申告は、白色申告よりも難しい帳簿づけをする必要がありますが、特別控除により節税ができ、他にもいくつかの特典が用意されています。

個人事業を開業して、特に何も申請をしなければ白色申告の扱いになります。
青色申告するには、事前に税務署へ申請書をだしておく必要があります。

情報サイト『個人事業主メモ』より

この様に、開業したての頃は白色申告で十分ですが
収入(売り上げから経費を引いた分)が増えてきたら
青色申告にした方が節税になります。

また、白色でも青色でも
売り上げと経費の計算は必要になりますので
お金の出入りの記録をつけておく必要が出てきます。

 

インターネット上には
「自宅サロンは白色申告で十分だ」
と言う意見も多く見受けられますが

青色にするべきかどうかは
収入がどのくらい増えているかで判断します。

ですから、一人でも多くの自宅サロン開業者に
「そろそろ青色申告しなきゃだわ〜」
と胸を張って言えるくらいに
稼げるようになっていってもらいたいです。

開業してすぐに開業届けを出す必要はない?!

事業主として事業所得を確定申告しようと思うと
白色・青色にかかわらず、管轄税務署への開業届けが必要です。

と言うことは、確定申告しなくて良い間は
開業届けは全く必要ありません。

具体的には、年間の所得(売り上げから経費を引いた分)が
38万以下の場合は、開業届けは必須ではありません。

 

インターネット上でも、自宅サロンの開業届けについては
収入を目安にした届け出方法についての記述ばかりですが
実際に15年以上、自宅サロンとして営業してきた経験から
開業届けをする場合のメリットを挙げてみました。

自宅サロンの開業届けのメリット

  • お金の出し入れがはっきりする
  • 事業主としての意識が生まれる
  • 確定申告によって収入の証明が出せる様になる

特に、女性が多い自宅サロンにとって
3つ目のメリットは大きいです。

開業届けを出していれば
事業主として収入を得ている証明書を取得できるようになるので

保育園や学童、児童館など
公共の場に子どもを預けられる様になります。

一般的には、節税や税法上の問題しか語られませんが
女性として自宅で開業して、子育てと両立していくのなら
開業したらすぐに開業届けをすることをオススメします

 

どの自宅サロンを開業するか決まりましたか?!

自宅サロンの開業準備もご覧ください。

更新日:2017年07月20日 執筆者:
劉 羽瑠子

劉 羽瑠子

愛知県清須市出身。ANK(現ANA)国内線空港の地上係員を経てアメリカでマルチメディアデザインを学び、結婚を機にリンパ・フェイシャル・OSアドバイザー認定を取得。現在はリンパスクールドリームヒントにて講師として勤務しながら、自宅サロンオーナー向けに開業・経営支援サービスを開発・展開。取得資格 WATECアロマリメディアルセラピスト、BSAリンパアドバイザー、BSAフェイシャルリンパアドバイザー、BSAオートリンパアドバイザー、BSA東洋医学概論、TOEIC860
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