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スウェディッシュの練習台になってもらった友人の背中がパンパンに凝っていたので
その部分を頑張ってゴリゴリやったら、後で揉み返しのような状態になってしまいました。

リンパスクール校長
加藤琉魅子です。

先日、
アロマリンパセラピストを目指して
スウェディッシュを受講中の生徒さんから
こんな質問がありました。

これは真面目なセラピスト
よく陥る落とし穴です。

 

パンパンに凝った部分を見つけると
ついそこを集中してほぐしてあげたい!
一刻も早く楽にしてあげたい!
と思ってしまい

凝っている部位に集中して
一点をほぐそうと闘志を燃やします。

そうすると、ほぐしたはずの部分に
筋肉痛の様な痛みがでる
『揉み返し』の状態になることがあります。

そもそも『揉み返し』はなぜ起こるのか?!

時間をかけて溜まったコリを
一回で取り去ろうと一点を集中してほぐせば
必ず筋肉痛が起こります。

アロマリンパだけでなく
様々なボディケアや揉みほぐしで
よく起こる『揉み返し』には
このパターンが多く見られます。

改訂版 クリニカルマッサージ―ひと目でわかる筋解剖学と触診・治療の基本テクニック (DVD付)
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筋肉は細い細い繊維が束になって集まり
その集まりがまた束になって…
という具合に集まって太くなり

身体を動かす度に
縮んだり伸びたりして働きます。

収縮を繰り返すと
筋肉には老廃物が溜まり
酸欠状態になりコリが残ります。

その凝り固まった状態の筋肉を
そのままガンガンほぐせば
硬い筋肉の繊維はちぎれてしまいます

その筋肉のちぎれる痛みと
ちぎれた筋肉を修復しようとする修復痛
これが揉み返し(筋肉痛)です。

 

本当に『一回で楽にする』ことは必要なのか?

時折、生徒さんから

「たとえ揉み返しが起きても
『一回で楽になった!』という印象さえ残せば
必ずまた来店されるから
ガンガン揉め!」

と指導する店舗もある、と聞きます。

 

通りすがりのお客様が多く
次回も来店される保証のない路面店なら
これも必要なことかもしれません。

けれど、お客様ひとり一人と
じっくり信頼関係を結ぶ自宅サロンには
この考え方は当てはまらないと思います。

 

日々の仕事や生活習慣で
時間をかけて溜まってきたコリを
一瞬で消し去る方法など
あるはずが無いのです。

 

身体には600種類もの筋肉があり
すべての組織をつないで連動しています。

一ヶ所疲れて動きが悪い所があれば
そこをカバーしようと
その周りの筋肉も凝っているものです。

一ヶ所だけを緩めればバランスが崩れ
他の場所に悪影響を及ぼすことは
よくあることです。

 

リメディアルセラピーの原則は
筋肉全体をしっかり温めて緩めること。

特にコリの中心ではなく
周りから緩めることが大切です。

 

一回で解決するゴッドハンドより
何回か来店していただいて
全体のバランスを整える
誠実なセラピストであれ!

 

「急がば回れ!」
それが最も効率的にコリを和らげる方法なのです。

セラピストが知っておくべき身体のこと

ここまで、より効率的に
筋肉を緩める方法をお伝えしてきましたが

ドリームヒントでは、YouTube校で
筋肉を緩めるために重要な
技術力UPのための情報発信をしています。

特にリンパや筋膜など
日本のセラピスト業界では
古い医学情報が常識として広まってしまっています。

ドリームヒントYouTube校では
こうした「セラピスト業界の間違った常識」を
最新情報にアップデートする為の動画を
毎週発信しています。

ドリームヒントYouTube校

私たちが実技動画を撮らない理由

多くのセラピスト講師がYouTubeでトリートメント技術を公開する中、要望があるのに実技動画を公開しないのは何故なのか?!